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- [089]事業化のスピードを速める「リーンスタートアップ」(その2)
[089]事業化のスピードを速める「リーンスタートアップ」(その2)
[088]事業化のスピードを速める「リーンスタートアップ」(その1)はこちらをご覧ください。
リーンスタートアップの特徴は、「立ち上げ期間を短縮して、こまめな修正をしていく」ところにあります。
ステップは以下の通りです。
- MVP(Minimum Variable Product=必要最小限の商品)で製品化
- アーリーアダプターによる検証
- MVPの改良
- アーリーアダプターによる再検証
- ピボット(方向転換)
MVPは、「設定された仮設が正しいかどうか」を検証するために必要な商品です。
つまり、ターゲットの持つ「最大の課題」を解決できる、シンプルなものであることが望ましいです。
アーリーアダプターとは、「流行に敏感で、情報収集を自ら行い、判断する人。他の消費層への影響力が大きく、オピニオンリーダーとも呼ばれる人」で、市場全体の13.5%と言われています。少々の未完成品でも「とりあえず試してみよう」と思う人です。
検証には、「定量データ」と「定性データ」があります。定量データは、ビジネスの種類や検証したい内容によって異なりますが、webビジネスであればPV(ページ閲覧数)やUU(サイト閲覧者数)、店舗であれば来客数、そして顧客単価やアイテム数、リピート率等を検証します。こうした定量データは「KPI(重要業績評価指標)」と呼ばれています。
定性データは、アンケートやヒアリング等の「声」が有効です。
データによる検証結果をもとに、再度仮説を設定し、MVPを改良していきます。そして、再度検証していきます。
その後のステップが「ピボット」です。
ピボットとは、当初のビジネスモデルや製品サービスを市場や顧客の反応に応じて転換していくことです。
ピボットにはいくつかのタイプがあります。例えば、
- ズームイン型
機能を絞って製品化する。機能の一部が製品全体となる。 - ズームアウト型
大きな製品の一機能にする。 - 顧客ニーズ型
仮説とは異なるニーズに応える。顧客にとって重要でないニーズを解決していることがわかった場合、別の重要な課題解決をする。 - 事業構造型
マスマーケットを狙う、ニッチマーケットにする。収益モデルを変える。 - チャネル型
販売チャネルを変える。ネット、リアル、小売り、卸売り等。
ピボットをいつすべきかという問いについては、明確に「いつ」とは申し上げにくいところがあります。
最適なタイミングは、「仮説検証をして明らかに仮説が異なっていることが分かったとき」です。
また、目安としては、1年間を仮説検証ステージとして、1年経過したのちにピボットを検討するのもいいかと思います。
いずれにしてもピボットをする際には大胆に考えましょう。