起業は「業を起こす」と書きます。
「業」を「仕事」とか「事業」、「起こす」を「新しく物事を始める」と考えると、「何か新しい事業を始める」ことを起業と言うことができます。
よく、起業とは「世の中にないものを生み出すこと」と捉える人がいますが、必ずしも「世の中にないもの」である必要はないと思います。
会社員をやめてカフェを経営するのも起業です。
まったく新しいカタチのカフェを作る必要はないです。
ただ一つ、起業に当たって理想的なキーワードがあります。
「何か」を新しくする。
例えば、
・ちょっと珍しいコーヒーを仕入れて提供する。
・ものすごく心地よい椅子
・セットメニューしかないカフェ
世の中の商品やサービスはそんな「何かが新しい」ものがたくさんあります。
まったく新しいものである必要はありません。
実は、「まったく新しいビジネスは立ち上げに時間がかかる」という定説もあります。
消費者は基本的に「保守的」です。
見たことのないもの、経験したことのないものにはすぐに飛びつかず、様子を伺います。
自分がイメージできないものは基本的にNOなのです。
そんな消費者に購入してもらうためには、プロモーションで認知度を上げ、評価を上げ、少しずつ少しずつ市場を広げていく努力が必要です。
この戦略はベンチャー企業にとっては辛いです。
時間と費用がかかりますから。
したがって、ベンチャー企業にとっての有効な戦略は、
「まったく新しいものを創りだす」よりも、
「既存にある商品サービスの「何か」を新しくして商品サービス化」する
ところになります。
では、「既存の商品サービスから何を新しくすればいいのか」。
ビジネスは課題解決です。
既存の商品サービスを顧客が100%満足しているわけではありません。
何か不満や物足りないところがあるはず。
そんな不満や物足りなさを解決することができれば、それは「何か新しくて求めるもの」になります。
起業をする際に、自分にはアイデアがなかったので、周りの人にどんなものがほしいか、何に不満を抱いているか、あったらいいと思うものはなにか等を聞いてまわってその中の一つで事業を始めたという社長は意外と多いです。
「起業=まったく新しいものを創りだす」という幻想に惑わされないでください。
大事なのは、あなたの商品サービスを顧客が満足してくれるかどうかですから。