事業計画書のわかりやすい構成は「ターゲット→課題→解決策→実行方法→収益計画」ですが、その中でも「ターゲット」「課題」「解決策」をまとめることが非常に重要なステップとなります。
ターゲット ~ 「誰に売るのかの細分化」
ターゲットを決める時に、陥りやすいワナは「みんなに使ってもらいたい」という意識から、例えば「20~40代の女性」と広く設定するケースです。
自分に当てはめて考えてみてください。
20代の頃と40代の頃では興味関心も、収入も環境も違います。
ターゲットを広くするということは、自分が20代の頃に、40代の人が着るような洋服を薦められるようなものです。
ただし、広めにしてしまう理由として、「細かく設定してしまうと他のターゲット層を取りこぼすのではないか」という怖さがあります。
実際には、30代女性をターゲットとしても20代の方や40代の方も購入します。それよりも、ターゲットを広くすることでメッセージがボヤけることのほうが問題です。「誰に向けてこの商品サービスを提供するのか」がわからなくなり、「ターゲットの課題設定」が甘くなるのです。
ターゲットの課題設定 ~ 「不満」「すぐ効果がでる」「FUN」
人は基本的に保守的です。「少しいい」ぐらいではあなたの商品サービスは利用しません。「あったらいいな」程度では、「なくてもいいな」ということになりがち。なかなか購買につながりません。
人が購買する時の典型的な心理は、「現状の商品サービスの不満がかなり高いこと」と、「使った時の効果が目に見えてわかること」。ただ、「課題レベルが高くないと売れない」ということでもありません。「楽しさ」「かわいさ」があることが、顧客の購買意欲をかきたてます。
課題設定のコツは、『レベルの高い課題』か『「効果」「楽しさ」「かわいさ」の追求』のどちらを目指すのかにあると言えます。
課題を説得力のあるものにするためには、「市場分析」が効果的です。マーケットの規模はどうか、成長しているのか、ターゲットのニーズは何か。客観的なデータが納得感を強めます。
解決策 ~ 何を満たすことができるかを考える
あなたが考えている商品やサービスを通じて、ターゲットが抱えている課題をどう解決できるかを考えます。ここで大切なことは、あなたの商品やサービスは顧客にとっては「手段」にすぎないということ。その手段を使って、課題を解決し、「何かを満たせる」ことを求めています。解決策では、「あなたの商品サービスによって何を満たすことができるか」を考えてください。