収益には「フロー収益モデル」と「ストック収益モデル」があります。
フロー収益とは、「何かを販売するたびに金銭を受け取る」収益の形です。物販やシステム開発、通信料、手数料等、世の中の多くの商売はフロー収益となっています。
ストック収益とは、「継続的な商品サービスの提供に対して、定期的に定額で金銭を受け取る」収益の形です。顧問料、会費、物販の定期便等がストック収益です。
フロー収益モデルのメリットは、単純な「個数×単価」なので、数値目標が立てやすいところにあります。「○個売れば売上が〇〇円」と、わかりやすいです。「今月ちょっと売上が足りないな」という時に、なんとか無理をして目標売上を上げるチャンスがあるのは、フロー収益モデルです。
フロー戦略モデルのデメリットは、売り続けなければ売上を維持できないところにあります。売れる時と売れない時の波が激しくなり、収益が不安定になりがちです。
ストック収益モデルのメリットは、収益モデルが人数の積み上がりであり、人数に応じて継続的に売上が見込めるので、収益が安定するところにあります。また、費用の多くが固定費の場合は、損益分岐人数を超えると収益性が大幅にアップします。
一方で、1月あたりの単価はストックフロー収益に比べると安くなることが多く、コツコツと人数を増やしていかねばならないこと、一定の人数に達するまでは赤字が継続することがストック収益モデルのデメリットです。
理論的には、ストック収益モデルの方がリスクは少ないと言われています。とは言え、ストック収益モデルのリスクは人数だけではありません。
ストック収益モデルが成功する秘訣は、「顧客がいかに長い期間契約を継続してくれるか」です。
例えば、平均して3ヶ月後に解約をされてしまうストック収益はかなりきついと言わざるを得ません。かといって、違約金規定等を作って解約を防ぐのも難しいです。
ストック収益モデルで売上計画を立てる際には。(1)新規顧客獲得数だけでなく、(2)解約顧客数を想定する必要があります。新規顧客が5名増えても、解約顧客が7名となると売上は下がることになります。
したがって、ストック収益モデルで重要なのは、「解約をさせない仕組みづくり」です。例えば月に1回魅力的なキャンペーンを実施する、3ヶ月継続した人に特典をつける等。
フロー収益とストック収益は上記のように一長一短があります。経営戦略においては、この2つの収益モデルをバランスよく作り出すといいですよ。
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