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[090]スタートアップにリーンスタートアップが必要とされる理由
[088]事業化のスピードを速める「リーンスタートアップ」(その1)はこちらからご覧ください。
[089]事業化のスピードを速める「リーンスタートアップ」(その2)はこちらからご覧ください。
「リーンスタートアップ」という考え方が注目されるようになった背景は何なのでしょうか。
そもそも、リーンスタートアップはソフトウェア開発において生まれた考え方です。
通常はシステム設計を細部まで行い、完全なシステムを構築し、慎重なテストを繰り返したうえで市場に投入します。
この手法の問題は、市場に投入するまでに時間がかかるということです。開発期間が1年かかることも少なくはありません。
一方で、現在は、特にwebにおいて時間の流れが速くなりつつあります。
1年の間に様々な商品サービスが出てきて、1年の間に消えていきます。
システムを開発している期間中に、類似サービスが出てきてしまう可能性も高くなってきています。
また、消費者のニーズが多様化していると言われている中、事前のマーケティングだけでは顧客ニーズがつかめなくなってきています。
時間と費用をかけて開発したサービスが、市場に出したら顧客ニーズとずれていたというリスクもあるのです。
このような背景から、「最低限の費用で最低限の機能をもったプロダクトを最速で開発し、市場に投入して顧客ニーズを検証しこまめに修正する」ことが、リスクを最も軽減できるという考え方が広まりました。
実際のところ、リーンスタートアップという考え方は、ベンチャー企業では日常的に使われているものです。
ベンチャー企業には潤沢な費用などありません。商品の投入が一日遅れるだけで、大きな機会損失となるので、市場に出すことを最優先に考えます。
未完成でもいいので市場に投入して、顧客の声を聴きながら、日々修正をしていく。これはベンチャー企業にとっては当たり前のことです。
ベンチャー企業の商品サービスの顧客の多くは「アーリーアダプター」です。
新しくて面白そうなものに飛びつく人たちです。少々未完成であっても、ブランドがなくても購入してくれる人たちです。
次の段階の購買者層は「アーリーマジョリティ」と言いますが、彼らは人の意見や情報、ブランドに左右され、購入判断をするまでにしばらく様子を見る人たちです。
必要なのはスピード感。ベンチャー企業はリーンスタートアップ的なビジネス展開をしてきましょう。