プレゼンテーションはスピーチとスライド(資料)の2つからなります。
多くの人は、スライド(資料)が完成した時点でプレゼンテーションの準備のほとんどが終わったと思っています。
プレゼンテーションはスピーチで決まります。そして、人の心をつかむプレゼンテーションは、練習で決まります。
あのスティーブジョブズ氏でさえ、プレゼンの何週間も前から準備を始め、5分のプレゼンに対して数百時間を費やしたと言われています。そして本番と同じような構成でリハーサルを2回行っていたそうです。
今回は、スピーチの準備・練習をご紹介します。
(事前練習)
- 「ト書き」を作る
「ト書き」とは、演劇等での台本(脚本)を言います。
スピーチの内容を、セリフとして書き出してください。セリフだけでなく、ノンバーバル(ジェスチャー、目線、間等)も書き出します。
人は話をするときにかなり「無駄な言葉」を発しています。その「無駄な言葉」が、聞き手の理解を損ねたり、言いたいことをぼやかしたり、時間を長引かせたりするのです。
プレゼンテーションは必要なメッセージをできる限りコンパクトな時間で行う必要があります。
ト書きを作ることで、筋肉質なプレゼンテーションのストーリーが出来上がります。 - 声に出して読む
人は声に出して初めて言葉の使い方を理解できます。声に出して読まないと、普段使わない言葉や表現がスピーチの中に入ってしまいます。
声を出したときに発音しにくい言葉、つっかかる単語、わかりにくいと思った表現は直してください。 - 時間を測る
私たちは普段は「秒」を意識した生活をあまりしていません。時間を意識しないスピーチは冗長になりがちです。
必ず時間を測ってください。時間内に収まらない場合は、ト書きを修正します。
修正のポイントは、(1)短縮できる言葉を短縮する(2)言わなくても通じる言葉は削る(3)段落ごと削る。 - 録音・録画する
ト書きが出来上がるまでは、すべての練習を録音してください。自分の話し方をチェックすることは重要です。
ト書きができてきたら、録画もしてください。
チェックポイントは下記の通りです。気になるところを修正していってください。- 聞き取りやすいか(滑舌)
- わかりにくい表現はないか
- 間をあけているか
- 話しにくそうだったり突っかかる箇所はないか
- 伝えたいことが伝わる話し方になっているか
- (録画)ジェスチャー、目線等ノンバーバルはできているか
- 時間の許す限り何度も練習する
一回多く練習すればプレゼンは確実に上達します。そして、当日の自信につながります。当日のリハが簡単になります。
とにかく準備と練習です。ぜひ実践してください。