事業を行う費用は「固定費」と「変動費」に分けることができます。
固定費とは、売上に関わらず一定にかかる費用を言います。
変動費とは、売上に連動してかかる費用を言います。
主な項目は以下の通りです。
【製造業】
固定費 直接労務費、間接労務費、福利厚生費、減価償却費、賃借料、保険料、
修繕料、水道光熱費、旅費、交通費、その他製造経費、販売員給料手当、
通信費、支払運賃、荷造費、消耗品費、広告費、宣伝費、交際・接待費、
その他販売費、役員給料手当、事務員(管理部門)・販売員給料手当、支払
利息、割引料、従業員教育費、租税公課、研究開発費、その他管理費
変動費 直接材料費、買入部品費、外注費、間接材料費、その他直接経費、
重油等燃料費、当期製品知仕入原価、当期製品棚卸高―期末製品棚卸
高、酒税。
【卸・小売業】
固定費 販売員給料手当、車両燃料費(卸売業の場合50%)、車両修理費(卸売
業の場合50%)販売員旅費、交通費、通信費、広告宣伝費、その他販売
費、役員(店主)給料手当、事務員(管理部門)給料手当、福利厚生費、減価償却費、
交際・接待費、土地建物賃借料、保険料(卸売業の場合50%)、
修繕費、光熱水道料、支払利息、割引料、租税公課、従業員教育費、その
他管理費。
変動費 売上原価、支払運賃、支払荷造費、支払保管料、車両燃料費(卸売業の場
合のみ50%)、保険料(卸売業の場合のみ50%)、
注:小売業の車両燃料費、車両修理費、保険料は全て固定費。
固定費だけの事業の場合、単純に固定費を売上が上回れば利益になります。いわゆる、「固定費=損益分岐点売上高」となります。
変動費が含まれている場合は、売上が上がると変動費も上がるので、どれだけ売上をあげると利益になるのか(損益分岐点売上高)がわかりにくくなります。
損益分岐点売上高は以下の式で算出できます。
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷{1−(変動費÷ 売上高) }
損益分岐点数量=固定費÷(販売単価−1個あたりの変動費)
一般的には、業績が不振の時は固定費を下げて一定にかかる費用負担を減らし、業績好調の時は変動費を下げて利益効率を上げます。
固定費、変動費、損益分岐点を知って収益を産む戦略を立てましょう。