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[088]事業化のスピードを速める「リーンスタートアップ」(その1)
リーンスタートアップとは、「新たな事業を小さく始めて成功しそうかどうかを早期に見極め、芽がないと判断したら、すぐに製品やサービスを改良したり、事業の内容を一新したりして、軌道修正を繰り返す」経営手法です。
傷が浅いうちに進路を変更し、重傷を負って事業そのものが継続できなくなる事態に陥るのを防ぐことができます。
リーンスタートアップのサイクルは、
アイデア→構築→製品:MVP(Minimum Viable Product)→計測→データ→修正
まずはアイデアから最低限実用に足る製品(Minimum Viable Product)を作り、顧客の反応を検証しながら改良・軌道修正を行うという、構築(BUILD) – 計測(MEASURE) – 学習(LEARN)の学習サイクルを迅速に繰り返します。
ビジネスモデルを構築するにあたり、「リーンキャンバス」というフレームワークがあります。
- 顧客セグメントとアーリーアダプター
顧客セグメントとは、不特定多数の人々を同じニーズや性質を持つ固まり(セグメント)を言います。人口構成や目的、使用頻度、ベネフィット等で分類します。
アーリーアダプターとは、「流行を先取りするのが好き」「新しいものは試す」「情報発信をする」顧客セグメントを言います。初期の売上に貢献してくれるセグメントです。 - 課題と既存の代替品
顧客が抱える課題は何かをまとめます。既存の代替品があれば、それを例示します。 - 独自の価値提案とハイレベルコンセプト
「独自の価値提案」とは、顧客に対する「明確な解決策となる」メッセージを言います。具体的には、MVPをメッセージ化します。
「ハイレベルコンセプト」とは、顧客にあなたの商品サービスを最もわかりやすく伝えるためのフレーズを言います。 - ソリューション
課題を解決するために自社が提案するソリューションです。 - チャネル
顧客に対してどのような経路でアプローチしていくのかを言います。小売りなのか卸売りなのか、リアル販売なのかネット販売なのか。 - 収益の流れ
収益モデルをまとめます。「誰から」「どのような名目で」「いくらで販売するか」です。 - コスト構造
費用構造をまとめます。 - 主要指標
アイデアがビジネス化(収益化)するために必要なチェックポイントを設定します。
チェックポイントの基本的な考え方は、
1.ターゲット(セグメント)
・ターゲットは合っているか
・他のターゲットはいないか
2.課題
・本当に課題なのか
・課題レベルはは想定どおりか
・他に重要な課題はないか
3.解決策
・課題を解決できているか
・他に解決策はないか - 圧倒的な優位性
大手や新規の競合が簡単に参入できないような障壁として何がありますか?
リーンキャンバスでまとめると、全体像がつかめます。活用ください。